上念司さんとの共著『震災恐慌!』(宝島社)の発刊を記念し立て続けに二回のトークライブを行った。ネイキッドロフトとGoーLIVEWIREというどちらもサブカルチャー色の強い場所でもトークライブで、あまり経済学者にはなじみのない場所での活動だろう。上念さんとは波長もかなりシンクロし、かなり自由な雰囲気でいまの日本経済の問題についてふれることができたと思う。

第一回目の動画はこちらでみることができる。

http://youtu.be/y4Ol7NMYxtM?a

前半はまだぎこちないのだが、後半に半ば強制的に(笑)壇上にあげられたおふたりが参加してから加速度的に興がのり初め、日本銀行や財務省の問題について、特に関東大震災や阪神淡路大震災前後の経済状況と政策のミスとの関係、バブルとその崩壊などのエピソードと(バブルとバブル崩壊については)その体験談を、まさに縦横無尽に語っていると思う。ここでほぼ上念氏と僕の語りのスタイルが出来上がり、第二回戦に移る。

場所は変われど、同じやはり大久保でのトークライブ。この日も前回同様になぜか女性客のウェイトが大きい。これもやはり経済のイベントでおなじみの「男祭り」(男性観客ばかり)を脱していて興味深い。満席の状態でスタート。前座のDJスミス氏からいつものようにスタート。今回はスペシャルゲストで高橋洋一さんをお招きし、より具体性と緊急性を増して、日本の政策ミスの歴史と現状を検証していくことになりました。

第二回目の動画は下に。

http://bit.ly/iqhebD

やはりライブはライブ会場にこないと分からないと思いますが、特にここでは観客からの問いかけにどんどん答えながら進行していくことに大きな価値があると思います。日本の「失われた20年」の大停滞の主因が日本銀行の政策のミス(事実上のデフレ政策)と、日本のことをまったく考えずに省益のみにはしる「増税路線」の財務省という構図を鮮明に語り合えたのではないでしょうか。後半は金子洋一参議院議員(民主党)も飛び入りで参加し、委員会での白川方明日本銀行総裁との質疑応答を臨場感あふれるトークで再現していただきました。例えば、日本銀行がしばしば金融緩和の要求に対して持ち出す「通貨の信認の低下」というものが、単に「日本銀行が信認の低下といえば信認の低下になる」とでもいったきわめて恣意性の強い、明確な基準がないいいかげんなものかが明らかになったと思います。

しかし日本では「復興政策のためには増税が必要で、後の世代に借金を残さない」という暴論を、経済学者さえも主張しています。もっとも多くは時論に疎いか、あるいは財務省よりと目される人たちですが 笑。半世紀に一度レベルの災害ならば、なるべく薄く広くその負担を世代を超えて負担することの方が望ましく(「返済」だって100年でも無期限でもいいくらい)、またその資金調達は国債発行であってもそれは家計のイメージの「借金」ではなく、十分に将来世代の恩恵にもなる資産を構築することになるというのに、まったく経済学の理屈以前の「借金返済」イデオロギーに、とうの経済学者もお先棒をかついでいる現状には唖然とします。経済学以前の理屈なので、おそらくそのような主張をするものは、真理以外の理由でそれを主張しているのでしょう。

ライブではこのような日本の既得権の絡み合いが、率直に語られ、しかもきわめて当意即妙のジョークを交えながら明るい雰囲気の中で進行したのでした。このトークライブの雰囲気は動画ではなくぜひおいでください。噂では第三弾もあるかも?