20日夜、民主党の社会保障と税の抜本改革調査会・税制改正プロジェクトチームの合同総会で消費税増税(2015年度までに15%)が異論続出で「先送り」になった。党内の多くはこの増税に反対の意思をしめし、明確な賛成を述べているのは、日本銀行出身であったり、財務省の影響が強い、その手のエージェント政治家だけだという。

 ロイターの報道では、小沢鋭仁・調査会会長代理が、記者団に「中長期的な(社会保障の安定財源確保のための)議論と復興債の財源の話は全く別の話だ」と述べたというが、その発言はまさに正しい。

 財務省はそもそも復興構想会議での復興債の財源としての消費税増税と、この一体改革の消費税増税とが連動するように、ともに6月下旬に結論がでるように設定していた。復興構想会議の方は、財源問題がほとんど真剣に議論されることもなく(会議のメンバーの多くは経済の素人であり、素人がなぜこのような提言を行うのか不思議でならない。下部組織の検討部会の意見をただ鵜呑みである)増税のみが異様に具体的に決定する方向にある。他は識者と称される委員たちの意見の羅列にしかすぎない。

 財務省は一方では復興構想会議で、復興を人質に素人たちに増税案をのませ、他方では財政危機という煽り文句で世論を扇動し、民主党にも増税不可避の道筋をつくろうとしている。前者はいまのところ成功したし、後者も「先送り」に現状なっているが、正直、この先の不透明感はぬぐえない。特に仙石氏の動きが曲者であろう。

 さて財政危機については、いままで何度も書いてきたように、そもそも「国の借金」ととらえ、国債をすべて期限がきたらすべて償還することが金科玉条だと考える素朴な「正義感」(笑)が間違えである。また経済規模と国債残高の比率も考えずに、「国民ひとりあたりの借金がうん百万」という財務省とマスコミの発言を素朴に信じて真剣に思い悩む人たちの無知も度し難い。また「景気がよくなったりデフレを脱却すると長期国債は大暴落して財政危機」という宣伝を信じてしまう自称市場関係者とそのファン層(笑)もどうしようもなく無知である。もしそうならば景気のいい国はすべて財政危機である。このような無知をやぶることは重要ではあるが、あまりにばかばかしい論議はときには笑い飛ばすことも重要であろう。さすがに政治家の中ではこのようなレベルの人が最近、急速に減ってきたように思えるのは幸いなことである。

 ただ菅首相自身また、仙石氏らの行動を含めて、霞が関の意向を体現しやすい勢力はきわめて巧妙である。財務省にとって消費税は日本がどうなろうがあげれば勝ちのゲームである。こんなバカな官僚のペテンはそろそろ根絶すべきだと思うがどうだろうか?