あの恐ろしい近衛内閣末期のような時代を二度と繰り返さないために、私たちはしっかりと「歴史」を書き遺しておかなければいけません。そして再び日本を滅ぼす悪の勢力たちが蠢いたら、私たちの子孫がこの戦いの記録を紐解きそれらを撃退するために利用できるようにしておく必要があります。古代リントの戦士クウガが、悪の種族グロンギが復活するまで封印されていたのと同じように、、、

私は以前から、デフレ時代にデタラメを吹聴した学者やエコノミスト、誤った政策を推進した政治家や官僚を断罪することを提案していました。その名も『ネオ東京裁判』。まさに「奴ら」が大日本帝国を滅ぼしたのと同じ方法を使って、逆に「奴ら」を永久に滅ぼすという意味が込められた命名です。

それはまるでスタン・ハンセンをラリアットで撃破し、ブルーザー・ブロディを二ードロップで一蹴するかのような、相手の得意技で相手を倒す究極の方法と言っていいでしょう。自分の得意技で倒されることによって肉体的なダメージ以上に、精神的なダメージを食らいます。まさに、心を「ボキっと」折るような、そんな企画にしたいと思っておりました。

さて、このたびデジタル・ブック・ストレージ社のご厚意により、この企画が晴れて実現する運びとなりました。しかも、PDFによる電子書籍とオーディオブックの組み合わせという新しい試みによる実現です。これも一つの時代を感じさせます。

本書の内容は、書きおろしの「まえがき」1篇と、近衛内閣末期のようなあの時代に月刊誌等に寄稿した評論6篇から成る私の初の評論集となっています。ただ、昔の原稿をまとめただけでは歴史の総括にはならないので、オーディオブックによる解説を付けました。過去の評論6篇について、1篇ずつ当時の状況や作中に込めた私の意図、その後の運動に与えた影響などを解説しておきました。

オーディオブックの中で、私は検察官として、裁判官である読者の皆さまに容疑者たちの罪状を暴きたてる役割を担っています。当然、その罪の重さに応じて求刑させていただきました。彼らにどのような裁きを下すかは、裁判官である読者の皆様がご判断いただければと思います。

目次
まえがき
論考1 世紀の奇書。二大国家破産本を読む。
論考2 もう虚言には騙されない…日本をスッカラカンにする五人の〝経済妄者〟たち
論考3 いま増税すれば歳入減は確実。財政再建に名を借り、民主党政権を操る社会主義官僚たちの奸計を暴く
論考4 『恐慌よりもインフレが怖い日銀官僚』デフレを放置し、長引かせる日銀の大罪
論考5 経団連よ、この国難に道を踏み外すな~自由主義経済の守護者はどこに消えた?~
論考6 経済の「朝鮮危機」に惑わされるな

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<以下、「まえがき」の一部を公開します>


『上念司評論集~ネオ東京裁判 上巻~』
まえがきより

この評論集は、「相変わらず近衛内閣末期のような大変恐ろしい時代が続いていた」頃書かれたものであり、私の戦いの記録でもある。2010年に経済評論家としてデビューした私は、翌年の2011年から本格的に月刊誌などに寄稿し始めた。事の発端は、デビューして間もないころに、元民主党衆議院議員で、中央大学辞達学会(弁論部)の同期だった宮崎岳志氏が語った次の一言だった。

「言論による戦い方には2つある。ひとつは政治部的なアプローチ、もうひとつは社会部的なアプローチだ。政治部的なアプローチとは、政府要人や政党関係者に直接意見具申をするもの。これに対して社会部的アプローチとは、広く国民に社会の不正を訴え世論形成を促して行くこと。」

 私の考えた作戦は極めてシンプルだ。

① 政治部的なアプローチと社会部的アプローチを同時に進める。
② そのために、政治部的なアプローチはかつての学生雄弁界の仲間たちの助けを請い、社会部的なアプローチは共同経営者の勝間和代氏の助けを請う
③ 政治部的なアプローチは徹底的にロジカルに、社会部的なアプローチは具体的な事例などを使って理論よりもイメージ中心で進める

 私が、二作目となる著作のタイトルを『日銀貴族が国を滅ぼす(光文社新書)』とした理由は正にこれだ。当時はまだ月刊誌には寄稿していなかったが、この本のタイトルである「日銀貴族」という言葉に市民権を得させようと狙ったものだ。もちろん、この本の内容はイメージ戦略とは程遠い。日銀貴族たちが如何に誤った政策を採用し、反省もなくそれを惰性でやり続けているかということをデータ、証拠を突きつけて暴いていくのがその内容だ。しかし、こういった論理的な説明が伝わりにくい人にとっては、「貴族のような特権階級で日本経済がどうなろうと知ったこっちゃない連中」というイメージを最初に持ってもらうことが分かりやすいではないかと考え、このタイトルが生まれたわけだ。
残念ながら、この本はそれほど売れなかったが、それでも「日銀貴族」という言葉はそこそこの市民権を得たと思っている。元々本を売って儲けることより、「日銀貴族」という言葉、イメージを人口に膾炙させることが目的だったので、この作戦はまずまずの成功だったと思う。
また、同時並行的に共同経営者の勝間和代氏にも「社会部的なアプローチ」を依頼した。例えば、テレビ番組出演をするたびに「デフレ脱却!」と訴え続けてもらったのがそれだ。紅白歌合戦の審査員として出演した際にも、「デフレ脱却!」とアピールできたことは、多くのリフレ派に勇気を与えたと思っている。
逆に、「政治部的なアプローチ」として進めたのは、デフレ脱却国民会議の結成、民主党内のデフレ脱却議員連盟との連携、超党派のデフレ脱却シンポジウムや飲み会といったものだった。
しかし、この活動は民主党内の偽装リフレ派に翻弄され、結果的にはあまりうまくいかなかった。特に名指しで批判しておきたいのは民主党参議院議員の藤末健三氏だ。彼はデフレ脱却議員連盟の主要メンバーでありながら、日銀正副総裁同意人事の採決において、デフレ脱却の急先鋒である岩田規久男氏に反対票を投じている。同僚の参議院議員でこの連盟の参院事務局長だった金子洋一氏(一高東大弁論部OB)が本会議を欠席し反対票を投じなかったのとは対照的だ。藤末氏のこの裏切り行為は、彼が改選される2016年の参議院選挙まで是非とも記憶しておかなければならないと思う。

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