未だにデータに難癖つけて金融政策無効論を言っている人がいるようです。アベノミクスでとっくに滅んだかと思ってましたがしつこいですね。何か真実を探求しようというよりは、自分が是とする結論に強引に誘導しようとするからそういう袋小路に落ち込んでしまうんです。
さて、リフレ派の主張をざっとおさらいしましょう。私たちは一貫して「期待の働き」の重要性について述べてきました。例えば、100兆円の金融緩和ですら「政府に言われたんで渋々やってます。これで終わりです。」と宣言してやるのと、「物価上昇率を2年で2%達成するため、その第1弾としてやります。」と宣言してやるのとでは自ずと効果が違います。
例えば、あのハイパーインフレですら、中央銀行がインフレを容認しないと強いコミットメントを示せば終息し始めてしまうんです。詳しくは「レンテンマルクの奇跡」で検索しましょう。
白川方明法王(前日銀総裁)のような嘘つきがいくら「デフレ脱却に全力を上げる」と言ったところで誰も信じません。コミットメントとしてそれが成立するためには主に以下3つの条件が必要です。

1.数値目標(物価上昇率)
2.達成期間
3.罰ゲーム

福井日銀は1を0%とし、2を不十分ながら提示、3は無視
白川日銀は1を0%とし、2は在任期間中は無理と宣言、3は無視
黒田日銀は1を2%とし、2は2年以内と宣言、3はやや曖昧なままです。

日銀法改正とは3を法律的に担保するものであり、コミットメントの強化につながります。
さて、コミットメントなき曖昧な金融政策というのは、2006年に目標を達成していないのに量的緩和を終了するという福井総裁の裏切りから始まり、白川法王絶頂期の2011年まで続きました。2012年は自民党の西村康稔衆議院議員の国会質問から飛び出したバレンタイン緩和(目標を1%に上方修正)やその後の解散総選挙などもあり白川法王のパワーはかなり削られました。
その点も考慮して、MBの変化率と予想インフレ率(便宜的にBEIを使います)を比べてみると面白いことが分かります。(ちゃんと率と率を比較しましたよw)

04-05年 福井総裁がまともだったころ
重相関 R 0.654428943
重決定 R2 0.428277241
補正 R2 0.384798981
標準誤差 4.693318124
観測数 24

06-11年 福井総裁が裏切り、その路線を白川法王が継承
重相関 R 0.472247839
重決定 R2 0.223018022
補正 R2 0.208933515
標準誤差 9.578763358
観測数 72

12-14年 バレンタイン緩和などにより白川法王弱体化して以降
重相関 R 0.642889597
重決定 R2 0.413307034
補正 R2 0.389839316
標準誤差 35.81039989
観測数 27

なるほど、コミットメントの働きとはこういうものだったのね。コミットメントなき金融政策は効きが悪い。まさにこれは我々が一貫して主張していたことを裏付けております。
この点については日本だけのデータではなく、海外のデータなども分析してみれば多くのことが分かるんじゃないでしょうか。そのほうがずっと建設的です。
数値を意図的に隠したり、グラフから相関を読み取ろうとしたりバカなことをする人は反省してください。日本を本当に良くするためにもう少しレベルの高い議論したいものです。